浜松の友人に教えてもらった、NHKアーカイブス 美の壺・選 「いろり」を観ていたら、囲炉裏の火に当たりたくなった。そういえば先日行った雫石町歴史民俗資料館の南部曲り家にも囲炉裏があった。
資料館に問い合わせてみると、今日は午前11時まで、近くの小学校の授業のために囲炉裏で火を炊くとのこと。授業の邪魔にならないよう、11時過ぎに資料館を訪ねた。
到着早々、館長さんに南部曲り家の中を詳しく案内していただいた。
お目当ての囲炉裏。幼少の頃、実家にも囲炉裏があった。近所のおばあちゃん達が囲炉裏を囲みながらキセルでタバコを吹かしていたのを微かに覚えている。
火はセーブして焚かれていた。薪はナラの木。昔はもっと長い薪を使って先端から徐々に燃やしていたそうだ。インディアンの火に似ている。
自在鉤。火と吊るした鍋などの距離を調節する仕掛け。
囲炉裏の上に吊るされた火棚。熱を周囲に拡散したり、火の粉が舞い上がらないようにしたり、燻製を作ったり。。。いろいろな役目があったらしい。
お湯を沸かすのに火力を強くする。栗の枝を焚き付けに使っていた。火口には杉の枯れ葉を使っているそうだ。
自在鉤に吊るされた大きな鉄瓶。水を入れるとものすごく重い。10キロ近くあるかも?
お湯をいただいたので、持参したほうじ茶と芋けんぴをいただく。
ちょうどお昼休み時間だったので、南部曲り家のお世話係りをしている年配の御婦人と1時間近く世間話した。話しながら、御婦人は時々火をいじる。火は大き過ぎず小さ過ぎず、ちょうどよい大きさにする。熾火の下の灰をかいて空気の通り道を作ったり、薪の重ね方を少しだけ変えてみたり。。。ごく自然に火を操る様子を見ていて、とても穏やかな気持になれた。