初めて買ったテントはハミングバードのゴアテックステント(シェラテント)だった。当時、バッグパッカーに憧れていた自分は、その買ったばかりのテントをKELTYのフレームパックに詰め込んで新潟県の粟島で初めてソロキャンプした。それがちょうど40年前の7月30日、31日だった。初ソロキャンから40年を記念して以前から気になっていた、まほら岩手キャンプ場に行ってみた。
安倶里まほら岩手は、冬場本州一寒い盛岡市薮川にある。キャンプ場は通年営業しており、真冬でも利用できるキャンプ場として知られている。
こもれび館で受付をする。4月から11月は1張1泊2000円(冬場は3000円)
今回はこの夏にオープンしたばかりのNEWキャンプ場(林間サイト)を利用してみた。
草地に直接車を乗り入れることはできないが、サイトのすぐ側に駐車スペースがあり、荷物の運搬は楽にできる。
まずはシェラテントを張る。
日差しが強かったのでタープを被せた。
テントを張り終えた時点で12時過ぎていたので、とりあえず日陰で昼食にする。
昼食後は薪を集める。林間サイトの周囲にはたくさん木が落ちている。キャンプ場を作ったときに切り出したと思われる太い白樺の木もあった。スタッフに確認したら落ちている木は自由に使ってよいとのことだった。ありがたく使わせていただく。
今夜と明日の朝に使う薪が準備できた。
寝床の準備。40年以上前に買った封筒型シュラフ。去年の9月にメンテ済み。中は化繊で少しかさばるが裏地が綿で肌触りがいい。
キャンプ場内を散策。釣り堀、ボート乗り場、ツリーハウスなどもある。到着したときはテントが1張りだけだったが、だんだんと数が増えてきた。家族連れ、グループがほとんどで、大きなテントが目立った。こちらのサイトは車を横付けできる。
広いキャンプ場にしては、小さめな炊事場。
シャワールーム。24時間、自由に利用できる。
汲取式の簡易トイレ。水洗トイレを使いたいときは、こもれび館のトイレを利用するようにとのこと。
林間サイトに戻りハンモックで横になる。日陰で風に吹かれていると涼しい。昔行った北海道の野営場を思い出した。盛岡市内は猛暑日に近い気温らしいがここは別世界だ。
17時にランタン点灯。
家で茹でてきた枝豆と昼の残りを肴にビールを飲む。
スベア123Rで夕食を作る。今回は古い道具の出番が多い。
レトルトパックのご飯を持ってきたが、大きな鍋を持ってこなかったのでフライパンにパックのご飯を移し、少し水を入れて温めた。
メインはハッシュドポーク。これも家で作って冷凍してきたもの。クッカーで温めるだけなので簡単だ。
18時。まだ明るいうちに夕食を済ませる。
19時に焚き火開始。
火を見つめながら22時までまったり過ごす。風はほとんどなく星がすごくきれいだ。40年前は新潟の島の海岸で、今日は岩手の山の中でキャンプしている。なんだか不思議な感じがした。
23時にはシュラフに入ったが寒くて眠れない。結局、ワークマンのフュージョンダウンシュラフを封筒型シュラフの中に入れて2重にした。さすがは薮川、真夏でもこの寒さ!
ほどんど寝た気がしないまま、4時前には空が明るくなってきた。
昨日の夕方点けたランタンはまだ灯っていた。
4時半にはさらに明るくなり、草が朝露に濡れてきれいだ。
5時過ぎに陽が出てきた。
5時半に朝食の準備をはじめる。先日買った缶入り固形燃料を使ってみる。ライターで一発点火。簡単で便利だ。
朝食は菓子パンとはるさめワンタンスープ、昨日の残りの燻製たまご。
朝食後、残りの薪で焚き火。
焚き火しながら湿ったものを乾かす。林間サイトはロープを張れるので便利だ。
テントは草の上に直接張ったので、底の部分がかなり濡れていた。
12時ごろまでにはチェックアウトするよう言われていた。11時までハンモックでまったりする。昨夜は30組以上のテントがあったが11時ごろには誰もいなくなった。結局、林間サイトの利用者は自分ひとりだけで、誰も下見にすら来なかった。お陰で静かにゆっくり過ごすことができた。