県独自の緊急事態宣言が発令されてから、相の沢キャンプ場をはじめ公営のキャンプ場はほとんど閉鎖されているが、なぜかこの一本杉園地キャンプ場は盛岡市の管理にもかかわらず閉鎖の対象外だ。前回7月中旬の平日に来たときは人っ子ひとりいなかったが、9時過ぎに到着したときには前日からの泊まり組を含めて数張りのテントがあった。その後も次々と車が入って来る。週末なのに使えるキャンプ場が少ないので、いつもは静かなこのキャンプ場も賑やかになっているようだ。
今日のメインはスエーデントーチ(もどき)を試してみること。スエーデントーチは1本の丸太から作るが、複数の薪を組み合わせても構造的には似たものになるのでは?と思いつき、試してみることにした。手持ちの薪の中から長さが同じで、束ねたときに丸太のようになるものを選び針金(手持ちの銅線)で束ねてみた。
丸太が燃えるとかなり熱くなると思われたので、草の生えていない土の地面を選び、耐火シートを敷き、さらに焚き火台の鉄板を敷いた上にトーチを置いた。
薪を組んだ真ん中の隙間に着火剤を詰め込み、ライターで火をつけた。
中心部から次第に燃え広がって行く。本物のスエーデントーチと同じような燃え広がり方のようだ。
調子良く燃えてきたのでヤカンを乗せてみた。乗せたら空気の通りが悪くなり、火が消えそうになったので止めた。
1時間半経過した後の状態。燃え方にムラがあるが、これは1本の丸太から作ったものではないので仕方ない。さらに風の当たり方でも早く燃える部分と遅い部分が出て来る。
結局、2時間くらい燃えてくれた。
トーチの下は想像以上に熱くなっていたようで、鉄板の熱で耐火シートが焦げた。撤収時に耐火シートを剥がしたら下の土も黒く焼け焦げていた。これはマズイ。
熾火は火消し壺に入れておき、あとで調理に使う。
今度は長さが同じくらいの薪3本を適当に組んで針金で縛り、焚き火台の上で燃やしてみた。着火剤にはロゴスの固形燃料を使った。
こちらも1時間半くらいは燃えてくれた。焚き火台を使うと下が焦げなくていい。
昼食はレトルト食品。2回目のトーチを燃やしている間にメスティンでご飯を炊いた。
調理の燃料はトーチを燃やしてできた熾火を使った。
おかずのハムエッグを焼く。
出来上がり。いただきます。
今回はタープもテントも張らなかった。コールマンの椅子に腰掛けて、足をヘリノックスの椅子に乗せて伸ばした。こんなスタイルもいいものだ。
ネイチャーストーブでコーヒー用のお湯を沸かす。燃料は周りにたくさん落ちている松ぼっくりや松の小枝を使った。お湯を沸かすだけならネイチャーストーブは楽しい。
隣でパップテントを張っていた若い男性キャンパーに、彼が使っている焚き火台を見せてもらった。四国高松市の鉄工所が作っているもので市販はされておらず、直接鉄工所に行かないと手に入らないものらしい。値段もスノーピークの焚き火台並みに高い。焚き火台の真ん中にあるのは五徳で、右側にある黒く丸いのは同じ鉄工所の鉄板。まだ若いキャンパーだったが道具はいいものを揃えていた。
午後からも次々とキャンパーがやってきて、帰る頃にはサイト内の区画は満杯になっていた。サイト内に入れない人たちは、キャンプ場の下にある広い第2駐車場にテントを張っていた。いったいどれくらいのキャンパーがいたのだろうか。かなり密な状態になっていたのは間違いない。県独自の緊急事態宣言で公営のキャンプ場が閉鎖されているために、こうして一部のキャンプ場が密状態になってしまう。閉鎖することに意味があるのか?と、疑問に思ってしまった。